ギターの小さな打痕で剥げたポリウレタン塗装の修復に妥協した編

ロックギター関連

今回の修復部分

1枚目の写真は打ちキズのへこんだ周りにひびが入り、それが広がり塗装が剥げています。
今回は残っている塗装を剥がし、この小さな部分を保護目的で、また目立たなくするように処置してみたいと思います。
このギターの塗装はポリウレタン塗装です。

打痕で剥げたポリウレタン塗装
写真1

修復前に考えたこと

前記事では下記写真の部分を修復というか、保護する目的で瞬間接着剤を使いました。
気になる方は参考にどうぞ

以前、瞬間接着剤で修復した打ちキズ
写真2

今回も自己満足のごまかし修復で軽く考えてましたが、無知の試行錯誤で墓穴を掘りました。

  • 最初はラッカー塗装だと思っていたので、100円ショップのアクリル系ラッカースプレー(クリア)で拭いてごまかそうかと
  • 塗装が剥げた部分がいい具合に色がのっているので、サンドペーパーでさっと整え、今回も透明性と硬い皮膜になるのが特徴の瞬間接着剤が候補でいいかも
  • この小さな部分に、保存がきかない2液混合のウレタンスプレーは量的にもコスト的にも無駄
  • 下地は焦げ茶色なのに光が当たるとシースルーでイエロー系に見える仕上げ方が分からない。ウレタンスプレーにクリア系のバリエーションは見当たらない。
  • サンディングシーラー等の下地処理で茶色いのを、マホガニーの木の色だと勘違い

などと考えてました。

打痕の凹部分に濡れた布と半田ごて

余談ですが、
打痕で木がむき出した部分に濡れた布をあて、半田ごてをあてながらジュ~ジュ~とスチームをあてると半田ごての先ぐらいの小さな凹なら浮いて戻るというテクニックがあるのはほんとのようです。
あくまでむき出した木の部分で、回りの塗装にスチームがあたる状況では使えません。
半田ごての代わりにアイロンのとがった先でもジュ~ジュ~いけます。
試しに塗装ごと小さくくぼんだ部分に同じことをやると、
スチームで塗装が焼けて白くなります。(下の写真)
復活しないので磨き落とすしかありませんので注意しましょう。
アイロン(ドライ)を直接塗装面にあてるのは全塗装を剥がすときに使います。

ポリウレタン塗装の打って小さくへこんだところ。濡れた布の上からアイロンあてて、スチームで焼けて白くなった部分
ラッカーでもポリウレタンでも熱には勝てない

塗装はがしにはアイロンをあてる

では修復に入りましょう。
打痕に残っている塗装はひびで回りから離れているので、アイロンの先を1秒あてては離しを、様子を見ながら繰り返すと最後にぽろっとはがれます。
下の写真は剥がした後、

写真3

下はミニルーターで打痕面と周りをバリを取る感じで削って、
白い削り粉が見えています。

塗装の縁をやすりで軽く削ったところ
写真4
削るのに使ったミニルーター
ミニルーター

今回やるべきだったベターな方法

下の写真は修復面を整えようと、さらにミニルーターで削ったところ。
あれれ!
下地の焦げ茶色が薄くなりました。
そうです、下地着色+サンディングシーラーなどの何らかの下地処理がされていた層を削ったのです。
これが墓穴を掘った最初の失敗。

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サンディングシーラーとは?
木工塗装では木に塗料が吸い込まれないように導管を埋める、そしてその上からサンドペーパーで面を均一にして塗料がのりやすくするための下地処理剤です。

削ってしまった下地の色があるからこそ、
上に塗るクリア系イエロー塗装と相まって、光の加減でシースルーイエローからブラウンにまで見える色加減をなしていたのです。

塗装面を整えすぎて下地のウッドシーラーまで剥ぎすぎたところ
写真5

写真3の時点で剥いだ塗装のバリを取り、
油性ポリウレタンニスのパインイエローか微量のブラウンを調合した色をかぶせればよかったのです。
そうやれば、元の色と一番同化した感じに仕上がったと思いますが、
それは試行錯誤して後でようやく気づきました。
メイプル色では茶系が強すぎます。
(写真2)の打痕の周りはブラウンに見えますが、実際の色は写真2の色です。
透明クリア色で塗っては下地が透けて、こんなシースルーイエロー系にはなりません。

妥協する仕上げとなったポリウレタン塗装のシースルーイエロー

安く上げようとしすぎて失敗

サンディングシーラー等の下地処理がほとんど削れてしまったが、
直径1cmのためにサンディングシーラー買うのも、もう二度と使わないかもしれないのでパス。

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この時点では、似たような色で下地着色すれば、仕上げは瞬間接着剤でシースルーにすればいいと思っていた自分がいたのだった。

例によって100円ショップへGO~
お~、水性ポリウレタン塗料発見!
塗って乾かすのに時間がかかるが、まあいいか。
それより塗りつぶし色では木目が透けない。
水で薄めて木目が消えない程度に塗ってみる。

水性ポリウレタン塗料を水で少し薄めて塗ってみた
写真6

この塗料はキャップにハケ付きですが水で薄めて先のとがった綿棒で塗りました。

100円ショップの水性ポリウレタン塗料ブラウン
水性ポリウレタン塗料

下の写真7は2度塗りしたところ。
塗った直後は木にしみて濃く見えるが、乾燥すると薄い色に仕上がる。
元の色が明るいブラウンなので焦げ茶色には無理、しかも木目が見えなくなりそう。

乾かして重ね塗り
写真7

面を削ってやり直し。
100円ショップを見て回ると水性ポリウレタンニスがあるではないか。
木目を生かすにはニスでしょ、ということで購入。
しかも焦げ茶に近いウォールナット。

100円ショップのポリウレタンニス水性
水性ポリウレタンニス

家にあった角材の余りでテスト。
期待したより色が薄い。😨
重ねると透け感がなくなりそう。
案の定、塗ってみたがなんか違う。
そもそも、シースルーイエローの中に修復部分だけブラウンが透けては台無しなので瞬間接着剤作戦考え直し。

tubepack
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写真1、写真3に戻ってください。
見る角度、光の当たり具合でブラウン系からイエロー系のシースルーです。
実際はイエロー系ですが塗る角度から見えるブラウンに惑わされました。

木材で重ね塗り、色具合チェック
水性ポリウレタンニスのテスト

やり直しで完全に木が露出

再度削ってやり直し。(写真8)
あれれ!
完全に木材が露出しました。
このギターのボディーはウォールナット+マホガニー+ウォールナットですが、マホガニーも種類によって違うのか、これは杢目によって赤茶色の濃淡はあるようですが、結構白っぽいですね。
以前、ネットでグレコGOⅢやGOⅡの再塗装で塗装を剥がした画像を見た時も、
マホガニーにせよウォールナットにせよ白かったのを思い出しました。
現在では南米産マホガニーはワシントン条約規制対象で流通が少ないという話を聞きます。
代替としてアフリカンマホガニーが一番メジャーだということですが、
元のセンダン科以外にも似たような色目や材質のものを○○マホガニーと呼ぶものは多くあるので、特定は難しいですね。
1980年当時製造のこのギターの材はどのマホガニーなんでしょう?

塗りかけた塗装を剥ぐと下地のウッドシーラーまで完全に削れたところ
写真8

さて、修復に戻りましょう。
こうなると、何とか木目が見えるようなシースルー色で塗り固め、
元々の打痕で剥げた部分の保護になればいいと決断。
サンディングシーラーが残っている段階で(写真3)
やるべきだった油性ポリウレタンニスを買ってきました。
クリア・パインイエロー・ウォールナットの3兄弟。(下写真)

ホームセンターで売っている有名メーカーの油性ポリウレタンニス、クリア・パインイエロー・ウォールナット

光が当たって少し明るく見える色目に近づけようと、3色調合してみる。
塗ってみたのが写真9。
なんか、しっくりこない!茶色すぎる?

色を調合して塗ってみる
写真9

この後、2回やり直すのに削ったため、木材のラウンド面が平らになってしまった。

tubepack
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ニスを塗って1日乾かして重ね塗りを繰り返し、
厚塗りしてラウンド面を形成する必要が・・・

結果、露出した木に直接パインイエローがしっくりきた

ひと塗り目にパインイエロー塗ってから、
光の当たる具合で見える色を確認しながらニスの層を重ねていく。
途中の層にイエロー8:クリア1:ウォールナット1の色をはさんだりして
1日乾かして翌日また重ね塗りを繰り返す。

油性ニスの透明感を利用して塗っていく
写真10
光の当たり具合で見え方が違う修復部分
写真11

だいぶ厚塗りができてきた

中央部を盛り上げるため、真ん中にニスを一滴置くようにし、
乾燥後その周りを塗っていく。
この時点でオリジナルの色に見えないのは明らか。
でもシースルー感は出ています。

削りすぎた木材の厚みを重ね塗りで盛り上げる
写真12

一番上にパインイエロー一色を塗って終了。

中央部が乾いたらその周りを塗ること複数回
写真13

この辺でサンドペーパーで研磨。
あれれ!
ニスが乾燥して痩せるからか、凹部分ができている。
そこに再度重ね塗り。

一旦研磨したところ
写真14

もとに近いラウンド面を出してみよう

手元にあるのは100円ショップで買った金属用耐水ペーパー。
#1200、#2000で研磨後、車のヘッドライトカバー磨きでツヤ出ししてみる。
色目は、光具合によってはごまかせているようで、
まともに光が当たると修復部分が明らかに元色とは違う。(写真16)

元の曲面より若干厚く塗り、研磨したところ
写真15
まともに光が当たると塗装色の違いが明らか。しかし、色目はこれで妥協する
写真16

ここで新たな墓穴を掘る

ここでやめればいいものを余計な心が出てきました。
写真16で完成でよかったのですが、
ツヤ出しと硬い皮膜を作ろうと表面に瞬間接着剤を塗ろうと。
ペーパー#800で深く削り込んだところ、ニスの重ね塗りの層が段差で現れました。

面一にラウンド面を出そうと削っていくと、重ね塗る面が表に出て汚い
写真17

さらに研磨して消そうとするともっと深みにはまり、
そこでやめて段差を盛り上げ気味に瞬間接着剤で埋めることに。(写真18)

瞬間接着剤で段差を埋めて研磨することに決定
写真18

ここで完成としましょう

最終的に修復部分全体に瞬間接着剤を塗り、研磨。
表面が一部欠けて白くなりました。

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もうこれ以上は触らない。
修復部分そばにほかの傷もありますし
これで良しと、最終妥協しました。

メーカー グレコの職人が塗ったシースルー ポリウレタン塗装はこんなごまかしの手では再現できなかったというお話でした。
製造時と同じ工程を踏まないと部分修復を周りと同化させるのは難しいということですね。
今回成功とは言えませんが、
剥げた塗装との境目は油性ポリウレタンニスでもくっつくことが分かりました。

いつか同じことをやろうとするなら、
下地着色はオイルステインがよさそうです。
(写真4)のが再現できると思います。
そしてサンディングシーラー+研磨、
後はかぶせるシースルーのイエロー色の選択にかかってくると思います。
うまくいけば仕上げにクリア塗装+研磨といったところですね。

ポリウレタン塗装はラッカー塗装のように経年変化による劣化を楽しむことはできませんが、耐久性がいいというのがメリットですね。
ですが、個人でちょこっとやるには手間とコストがかかりすぎます。
もし全塗装を自分で楽しむにはラッカーがお手軽です。
それに合わせた下地処理はいりますが、
アクリル系ラッカースプレーが100円ショップにも並んでいます。

最終完成形
写真19
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写真19はいい色目に見えますよね。
実際は写真20のとおりです。
残念(^^ゞ

修復面全体に瞬間接着剤の硬い膜を作って研磨
写真20
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